坂東第十九番札所「天開山 大谷寺」
伯父の米寿の祝が鬼怒川温泉のホテルで開かれることになり、行く途中に第十九番札所「大谷寺」(大谷観音)を目指した。先週の土曜と比べ数週間経ったのか思うほどドンより曇った底冷えする一日だ。東武鉄道で宇都宮へ、関東バスに30分ほど揺られ、大谷観音前で下車、徒歩5分足らずで到着した。
このあたりは大谷石の産地として有名な所で、周囲は岩肌がむき出しになった山や崖が多く、一種独特の雰囲気をかもし出している。あまり体験したことの無い環境だ。また気温の低下と共に紅葉も一気に加速し、もみじやイチョウの紅葉も素晴らしい。
真っ赤な仁王様が睨みを利かす山門をくぐり、中に入ると大きな大谷石の岩壁に潜り込んだように本堂が建っている。神秘的な世界だ。堂内は撮影できないが、本尊は弘法大師の作と伝わる日本最古の石仏と言われる千手観音の磨崖仏で、常時開帳されている。国の特別史跡、重要文化財にも指定されている。年代は新しくなるが、釈迦三尊像・薬師三尊像・阿弥陀三尊像の磨崖仏が立ち並ぶ。拝観料は300円だが、詳しくガイドしてくれる。
徳川家康の長女・亀姫との繋がりも深いようで、徳川家の保護のもとに繁栄したようだ。そのため各所に徳川の葵の御紋を見ることが出来る。
昭和37年から3年かけて保存維持のために工事が行われ、その際発掘された縄文時代の土器や人骨が宝物館に展示されている。庭園には弁財天があり、池と紅葉が見事にマッチし、素晴らしい景観を作り出している。
拝観後、大谷石の里を巡り(詳細別掲)、宇都宮に戻り、鬼怒川に向かった。
栃木県宇都宮市大谷町1198
拝観料 300円
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