坂東第九番札所「都幾山 慈光寺」
坂東第九番札所「都幾山 慈光寺」へ、東武東上線坂戸駅から越生線に乗り換え、梅林で有名な終点・越生駅で下車し、バスを乗り継ぎ慈光寺を目指した。坂東巡りを始めて、過去行ったことの無いローカル線や町を訪れる事が多い。勿論「越生」も初めてだが、これで「おごせ」と読む。難解な読み方だ。越生町から隣のときがわ町へバスは田園地帯を抜け、都幾山を登る。
坂東第九番札所「都幾山 慈光寺」は奈良時代に釈道忠によって開かれ、鎌倉時代には頼朝の寄進を受け、一山七十五坊を擁する大寺院として栄えたとの事。寺院には平地にも関わらず山号が付いている事が多いが、慈光寺は都幾山と言う山号がぴったりの山岳寺院だ。山門を入り、本堂の右手には慈覚大師が植えたと伝えられる樹齢千百年を越える多羅葉樹がある。
急坂の参道を登ると観音堂がある。本尊の千手観音は一番左下の手だけが手の甲を向けているとか。法華経一品経など国宝や重要文化財が数多く所蔵され宝物殿もある。イチョウやモミジなど少し紅葉の季節は過ぎた感はあるが、まだまだ美しい。また眼下の眺望も素晴らしい。観音堂外陣上に飾られている白馬は左甚五郎の作とか。
観音堂へは駐車場からは急坂の石段もある。広大な敷地に多くの施設が点在し、また多くの文化財を有する大寺院だ。納経所のお坊さんもなかなか味がある。この寺は一回や二回来たって、広くてわからんよと言っていたが、その通りであろう。桜やシャガが咲く春にでもまた訪れたいものだ。空海や良寛の名筆を復元した石碑や国の重文にもなっている銅鐘、開山塔を収納する開山堂を辿りながら、下山する。
しばらく下ると板状の石碑が立ち並ぶ「青石塔婆」と呼ばれる板碑が9基立ち並ぶ。麓の町近くには「女人堂」が建つ。女人禁制時代にはここで観音参りをしていたようだ。
麓の「慈光寺入口」バス停まで来たが、次のバスは1時間後、やむなく都幾川沿いの道をノンビリ秋を満喫しながら歩いた。
寺を出て、2時間足らずでJR八高線(文字通り八王子と高崎を結ぶローカル線だ)「木のむら・ときがわ町」にピッタリの木造作りの明覚駅に到着。1時間近く待って、越生を経由して戻る。
埼玉県比企郡都幾川村西平386
拝観料 無料
宝物殿 300円
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