信州の鎌倉・別所温泉紀行

和風オープンカフェ「梅楽苑」

Photo_45常楽寺境内の傍らに「お茶処 梅楽苑」はあった。常楽寺の直営のようだ。

Photo_46 Photo_47和風のオープンカフェと言った所だ。別所温泉から塩田平が見渡せ、遠くに上信越の山々も見える高台に建つ。 Photo_48

コーヒを注文したが、可愛い花が添えられ疲れを癒してくれる。その他抹茶や和菓子のセットなどメニュも豊富だ。

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庭の草花も見事に咲きほころぶ。

緑苔むす石造多宝塔のある常楽寺

Photo_37 安楽寺から徒歩5分ほどで常楽寺に着く。開山は別所温泉を開いた円仁慈覚大師と伝わる。Photo_38

北向観音の本坊であり、天台宗の別格本山。

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Photo_40 「御船の松」と呼ばれる地這いの松が美しい。

Photo_41美しい庭園に囲まれた茅葺の本堂。

Photo_42  昔は安楽寺、長楽寺(現存せず)と並び、別所三楽寺と呼ばれたようだ。拝観料は100円。

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裏山の杉木立の中に国の重要文化財にも指定されている「石造多宝塔」がある。高さ2.8mと大きく700年の風雪に耐えてきた緑苔むす塔だ。

国宝八角三重塔が立つ安楽寺

10 鎌倉時代、当地を治めていた北条氏の影響で鎌倉文化が栄え、「信州の鎌倉」と呼ばれる由縁にもなっている。中でも安楽寺は鎌倉の建長寺と深い関係を持つ信州最古の禅寺だ。

Photo_28 北向観音から5分ほどで黒門に到達する。

Photo_29 蓮池の横を歩を進める。

Photo_30 鬱蒼とした参道を進む。

Photo_31 石段を上ると山門に出る。

Photo_32 右手に鐘楼、中央に本堂が見える。

Photo_33 歴史を感じさせる鐘楼だ。

Photo_34 安楽寺は天長年間(824~834)に開かれたと伝えられ、鎌倉時代は北条氏の庇護のもと大いに栄えたようだ。本堂は堂々としたスケールを有す。

Photo_35 入館料300円を支払って本堂裏手の山腹に入り、石段を上る。

Photo_36 石段を上りきると、日本で唯一と言われる八角形をした木造の三重塔に出た。一見、四重塔に見えるが一番下は裳階(もこし)と言われるひさしだそうだ。中国宋時代の建築様式を忠実に守っているようだ。
長野県では最初に国宝に指定されたそうだ。

信州最古の温泉「別所温泉」

Photo_18 古くは「枕草子」にも登場する信州最古の温泉が別所温泉だ。肌が滑らかになることから「美人の湯」とも呼ばれている。

写真は「足湯ななくり」横にある「湯かけ地蔵」

Photo_19 Photo_20 別所温泉は平安時代から「七久里の湯」と呼ばれ、有名な和歌集にも登場するとの事。無色透明な硫化水素臭を有す単純硫黄温泉だ。

旅館の内湯の他4ヶ所の外湯、共同浴場がある。まずは「大湯」だ。木曽義仲ゆかりの湯で愛妾「葵の湯」とも呼ばれる。
朝6時から開いており、皆で早朝から行ってみた。料金は150円と格安で、既に多くの人が訪れていた。露天風呂もある。

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湯川沿い、北向観音近くの「大師の湯」、同寺開祖の慈覚大師の名が付けられている。料金は同じく150円だ。

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湯川沿い、一番奥に位置するのが「石湯」で「真田幸村の隠し湯」とも呼ばれている。天然の岩風呂が人気とか。料金は同じく150円。

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北向観音を見上げる位置にあるのが「足湯ななくり」。料金は無料だ。

Photo_27 お世話になった「齋藤旅館」。お世辞にも綺麗とは言えないが、人の良さそうなご主人で庶民的な旅館だ。このシルバーウイーク過去に無いほど連日予約で満室とか。
こじんまりとはしているが、露天風呂もある。

その他、駅前に「あいそめの湯」がある。新しい外湯だ。料金も500円と少し高いが、広々とした内湯、露天風呂があり、話題の岩盤浴もあると言う。

信州の鎌倉「別所温泉」の秋

Photo_12 別所温泉は秋真っ盛りだ。日本の遊歩百選にも選ばれた道を進む。

最近は稲刈りの後は乾燥機を使う事が一般化しているが、ここでは最近めったに見れなくなった天日干しだ。こちらの方が美味しいとの事だ。この天日干し法は「はせがけ」と言うようだ。

Photo_13 苗床用の稲はまだ刈られておらず、稲穂が頭を垂れている。

Photo_14 遠くに上信越の山々を望む。一番右端が浅間山だとか?

Img_5916 道端のコスモスも満開だ。

Photo_15旅館前のコスモスも満開。

Img_5801 しかし常楽寺のもみじは紅葉にはまだ遠い。

Photo_16朝早くから朝市もオープンし、秋の味覚も店頭に並ぶ。

Img_5803 Photo_17 マンホールの蓋には国の選択無形民俗文化財にも指定されている「岳の幟り」(たけののぼり)が描かれている。これは500年以上前から伝わる雨乞いのお祭で、毎年7月中旬に行われるようだ。

仕上げは信州の鎌倉「別所温泉・北向観音」

Photo_15  上田電鉄終点「別所温泉駅」から徒歩10分で「北向観音」に着く。この寺は南向きの善光寺と向かい合うように北向きに建ち、古くから善光寺に参拝したら、北向観音にも参拝しないと「片参り」となり、願いがかなわないと言われ、結願御礼も合わせてお参りすようになったとか。と言う訳で我々も最後の仕上げと北向観音を参拝した。

Photo_16 通りに面して立つ山門(?)をくぐり、商店街を抜け、北向観音に向かう。

Photo_17 階段を上ると北向観音に到着だ。

Photo_20  驚きは手水所は「慈悲の湯」と呼ばれる源泉となっている。温かいお湯が湧き出ている。色々回ったが初めての体験だ。

Photo_21 正式には北向山常楽寺と言い、天台宗の寺院。平安初期の825年慈覚大師円仁によって開創。本尊は千手観音で「厄除け観音」として信仰を集める。

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朱印にも坂東・秩父別格札所の文字が。

Photo_25 鐘楼の左手に上田市の指定文化財でもある巨大な愛染桂がそびえる。

Photo_26 秩父三十四ヶ所の観音を納めた札所観音堂と右手は仁王堂。

Photo_27 Photo_28 愛染堂と鐘楼の前に並ぶ六地蔵

Photo_29 北原白秋や松尾芭蕉の歌碑のバックには「温泉薬師瑠璃殿」が建つ。

Photo_30 境内からは眼下に上田市街から遠くの山々を望む。

Photo_31 北向観音は城の様に石垣の上に建つ。

これで昨年8月より13ヶ月で坂東・秩父合計六十七ヶ所と結願御礼二ヶ所を参拝し終えたが、各所で祈願し続けた景気回復が一向に見えない。民主党さん鳩山新総理一日も早い景気回復を切にお願いします。

いざ信州の鎌倉へ!上田電鉄別所線

Photo_3 上田から別所温泉に向かう上田電鉄別所線は総延長11.6kmを約30分かけてのんびり豊かな自然に囲まれた田園地帯を走る。Photo_4

1921年、別所温泉への湯治客を輸送するため開業。
偶然人気の「まるまどりーむ号」に乗ることが出来た。

Photo_5 往年の名電車「丸窓電車」を模し、「まるまどりーむ号」の名の通り丸窓が設けられている。しかし後付けて丸枠を内から貼っているだけだ。

Photo_6 豊かな田園地帯を走る。車窓から独鈷山を望む。

Photo_7下之郷駅で上り電車「自然と友だち2号」と入れ違う。

Photo_8 のんびり電車はおよそ30分で「別所温泉駅」に到着。

Photo_9 終点の別所温泉駅。駅前から旅館組合の乗り合いマイクロバスが各旅館まで送ってくれる。

Photo_10 別所温泉駅の駅長さんは何と!和装の女性!これがユニホームだとか!快くポーズをとってくれた。

Photo_11 別所温泉駅の傍らに元祖「丸窓電車」はひまわりやコスモスに囲まれ保存されていた。昭和61年までは現役で頑張ったようだ。

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